教育訓練休暇給付金とは?会社が対応すべきポイントをわかりやすく解説

教育訓練休暇給付金について

教育訓練休暇給付金は、労働者が離職することなく教育訓練に専念するため、自発的に休暇を取得して仕事から離れる場合、失業給付(基本手当)に相当する給付として賃金の一定割合を支給することで、訓練・休暇期間中の生活費を保障する制度です。当該給付金の概要等について説明をしていきます。

1.教育訓練休暇給付金の支給対象となる休暇

教育訓練休暇給付金の支給対象となる休暇※1は以下となります。

【支給対象となる休暇】

①就業規則や労働協約等に規定された休暇制度に基づく休暇

②労働者本人が教育訓練を受講するため自発的に取得することを希望し、事業主の承認を得て取得する30日以上連続した無給の休暇

③次に定める教育訓練等を受けるための休暇

・学校教育法に基づく大学、大学院、短大、高専、専修学校又は各種学校が提供する教育訓練等

・教育訓練給付金の指定講座を有する法人等が提供する教育訓練等

・職業に関する教育訓練として職業安定局長が定めるもの(司法修習、語学留学、海外大学院での修士号の取得等)

※1 以上の全ての要件を満たす休暇が対象です。

2.支給対象者

以下の①②の両方の要件を満たすことが必要です。

【支給対象者】

①休暇開始前2年間に12か月以上の被保険者期間があること(原則、11日以上の賃金支払いの基礎となった日数がある月が算定の対象になります)。

②休暇開始前に5年以上、雇用保険に加入していた期間があること※2 (過去、基本手当(失業給付)や教育訓練休暇給付金、育児休業給付金、出生時育児休業給付金を受けたことがある場合、通算できない期間が生じる場合があります)。

※2離職期間があったとしても、12か月以内であれば離職前後の期間を通算できます(離職期間が12か月以内であっても失業給付等を受給していた場合には通算できませんのでご注意ください)。

3.受給期間・給付日数・給付日額

給付を受けることのできる期間(受給期間)は、休暇開始日から起算して1年間であり、受給期間内の教育訓練休暇を取得した日について給付を受けられます(受給期間と所定給付日数の範囲内であれば、教育訓練休暇を複数回に分割して取得した場合であっても、教育訓練休暇給付金の支給を受けられます)。また、給付日数は次のとおりとなり、雇用保険に加入していた期間(上記2.支給対象者②の期間)に応じて異なります。

【受給期間・給付日数】

加入期間 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
所定給付日数 90日 120日 150日

 

給付日額は、原則休暇開始日前6か月の賃金日額※3に応じて算定されます(失業給付の算定方法と同じであり、休暇開始日の前日を離職日とみなして算定します)。

※3 賃金日額のほか、年齢と雇用保険に加入していた期間によっても変動します。

【支給額のイメージ】

額面月収 給付月額
250,000円 約170,000円
350,000円 約195,000円
450,000円 約225,000円

注1 表上の給付月額は、額面月収から便宜的に給付日額を算出し、当該給付日額に 30 日を乗じて計算したものです。

注2 実際に支給される額は、収入(教育訓練開始日前の賃金支払状況)、年齢、教育訓練休暇の認定状況等により異なります。

 

4.注意事項

【事業主に対する注意事項】

  • 解雇等を予定している労働者について虚偽の届出を行った場合罰則の対象となります。

解雇や雇止め等を予定している労働者に対して教育訓練休暇給付金の支給対象となる教育訓練休暇を取得させることは認められません。虚偽の届出を行った場合、罰則の対象となる場合があります。また、教育訓練休暇を取得した労働者を解雇等すると、一定期間、雇用関係助成金の支給を受けられなくなる場合がありますので、ご注意ください。

②ハローワークから交付された書類は、速やかに対象労働者に交付してください。

雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)が教育訓練休暇給付金の支給を受けるには、事業主が賃金月額証明書等の必要書類をハローワークに提出する必要があります。その後、ハローワークから賃金月額証明票や被保険者が申請を行うための申請書が事業主に交付されますので、事業主は、教育訓練休暇を取得している被保険者に対し、それらの書類を速やかに交付してください。

【労働者に対する注意事項】

  • 教育訓練休暇給付金を受給した場合、被保険者期間はリセットされます。

教育訓練休暇給付金の支給を受けた場合、休暇開始日より前の被保険者期間や雇用保険に加入していた期間はリセットされ、通算できなくなるため、一定期間は失業給付などの雇用保険制度に基づく給付金を原則受給できません。

  • 受給期間を過ぎた場合、教育訓練休暇給付金の支給は受けられません。

教育訓練休暇給付金の受給期間は、休暇開始日から起算して1年間です。1年以上の教育訓練休暇を取得し、教育訓練を受講する者について、所定給付日数が残っていたとしても、受給期間を過ぎた場合は給付金の支給は受けられません(受給期間中に妊娠、出産、育児、疾病、負傷などの事由が生じた場合、受給期間を延長できる場合がありますので、ハローワークにご相談ください)。

※詳しくは厚生労働省ホームページをご確認下さい。

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